認知症交流にソフトボール 静岡で3月に全国大会——贯通日本资讯频道
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認知症交流にソフトボール 静岡で3月に全国大会

ルールやプレーが分からなくなってもOK――。静岡県富士宮市で3月8日、認知症の人や家族らを対象にしたソフトボールの全国大会「Dシリーズ」が開かれる。同大会は今年で2回目。認知症の人らが競技を楽しむことで自信を取り戻してもらい、病気とより良く生きる道を共に探るのが狙い。認知症とソフトボールを縁に地域間交流の輪が広がりつつある。


「高校生にボランティアを頼んではどうか」「前夜祭では当事者の懇親スペースを」。富士宮市役所で1月下旬に開かれた大会実行委員会では、各地から来る認知症の人や家族をどうもてなすかのアイデアが相次いだ。メンバーは商店街の代表、地元ラジオ局スタッフら様々だ。患者や家族を支援する認知症サポーターも発言した。


大会開催のきっかけは2013年、認知症患者と家族、サポーターらが、奈良市の当事者を訪ねて交流した場だった。認知症を発症すると患者は引きこもりがちになり、家族はけがやトラブルを恐れてスポーツや旅行をためらうケースが多いが、「少しでも前向きに楽しみたい。ソフトボールならできるかも」との声が上がった。


Dシリーズは認知症を意味する英語「Dementia」の頭文字から命名。初開催の昨年3月は、6府県から症状が比較的落ち着いている患者や家族、サポーターら約60人が参加した。


富士山麓の静岡県ソフトボール場で東西の2チームに分かれて対戦した。「試合として成立するのか」と懸念の声もあったが、大会は盛り上がった。前夜祭では商店街のおかみさんの会が協力し、焼きそばの屋台などで出場者をもてなした。


今年も同球場に150人以上が集う見込みで、実行委は一般の参加や応援、ボランティアも募集中。富士宮市観光課の稲垣康次さん(47)は「一緒に楽しみながら、認知症への理解が深まっていけば」と意気込む。


各地の人々にとっても大会は励みになっているという。神奈川県鎌倉市から2度目の参加となる患者の一人、秋本宏さん(75)は「プレーしたことは後で忘れるかもしれないが、みんなの拍手や笑顔など居心地が良かった記憶は残っている。また行けるのがうれしい」。サポーターとして出場する堺市の介護職、下薗誠さん(55)は「やってみると楽しくて誰が患者かはどうでもよくなる。勇気づけられる家族は多い」と話す。


福岡県大牟田市からの出場メンバーを率いる同市職員(54)は「将来は九州でも大会を開きたい」と全国的な広がりを期待している。〔共同〕


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