広島の丸
プロ野球は23日、セ・パ両リーグが再開した。交流戦後の中断期間を終え、セ・リーグでは首位広島と2位阪神の3連戦が始まり、初戦は広島が13―3で阪神に大勝した。
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広島打線は怖い。交流戦ではパ・リーグのチームをおさえ、総得点91も本塁打数26も12球団最多だった。その打線が、同一リーグの難敵にターゲットを絞り、この一戦に臨んだ。そして、見事に攻略するのだから、やはり恐ろしい。
阪神の先発メッセンジャーを、最初の攻撃で仕留めた。先頭田中は初球を迷わず振って左翼への二塁打に。菊池は揺さぶる。初球にバントを仕掛けて内野安打とした。交流戦打率1位の丸は粘る。2球で追い込まれたが、フルカウントに持ち込んだ末の7球目、左中間を破る先制の二塁打とした。
この1点は効く。「先制点をとればうちのペースでやれる。どんどんいい流れで追加点をとれると思ってくらいついた」と丸。ペースを乱した相手から、この回は連続犠飛でさらに2点、三回も田中、菊池の連打を足場に2点を加えた。
メッセンジャーには今季、3戦して2勝を献上している。前日、その長身右腕を想定して、投球マシンを台車に乗せ、目を慣らした。来日8年目で何度も対戦を重ねている相手でも、分が悪いとみれば、昨季王者はそこまで対策をとる。
緒方監督は手放しでほめた。「初回からすごい集中力で甘い球を仕留めてくれた。理想の打撃をしてくれた。言うことはない」。現状でライバルになりそうなのは阪神だ。そのエースに強烈なダメージを与え、ゲーム差を4に広げた。(竹田竜世)
○緒方監督(広) 攻撃陣について「初回からすごい集中力で理想の打撃をしてくれた。言うことはない」。
○ジョンソン(広) 7回1失点の力投。「阪神には開幕戦でやられたので、とにかくリベンジという強い気持ちだった」