春季大会の1回戦で先発した大阪桐蔭の根尾
■しまっていこー 大阪桐蔭
選抜大会の優勝からちょうど1週間後の4月8日。大阪桐蔭は春季府大会1回戦(久宝寺)に臨み、八尾翠翔を10―1(7回コールド)で下した。
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先発は2年の根尾昂。右手中指のマメがつぶれていたこともあり、球が走らない。一回に1点を先制されると、四回からは同じ2年の柿木蓮が2番手としてマウンドに上がった。
「いつでもいけるように気持ちを作っていた」と柿木。「浮いた球が多かった」と言いながら、力のある直球を主体にした投球で3回を無失点、4三振を奪った。序盤の嫌な流れを断ち切った。
選抜大会では、大会前に左手首を骨折した正捕手の岩本久重(3年)と入れ替わる形でメンバー入り。背番号「2」をつけ、1回戦の宇部鴻城(山口)戦で1イニングを投げた。
「甲子園では低めに投げることの大事さを学んだ。『ボールを上からたたくイメージ』です」と柿木。だから、高めに球が浮いたこの日の投球は「思うように投げられなかった。満足できない」と反省材料の方が多かったようだ。
選抜では根尾、柿木を含め、7人の2年生がベンチ入りした。大会後はその7人が集まり、「自分たちでもっとチームを引っ張らなあかん」と確認し合ったという。
柿木自身は夏までの目標を「エースの徳山(壮磨)さんを助けられるような存在になりたい」と語る。もちろん、「欲を出して言うなら、エースになりたいと思っています」とも。春夏連覇へ向け、チーム内の競争も激化していく。(山口史朗)